公益社団法人 日本精神神経学会

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お知らせ

理事長挨拶

Photo 理事長 鹿島晴雄

 平成21年6月に理事長に選出されました鹿島でございます。よろしくお願い申し上げます。
 日本精神神経学会は精神医療・保健・福祉、精神医学に対する社会のニーズを反映し、また山内元理事長のもと発足した専門医制の定着もあり、現在では会員数は14,000名を超える規模となっています。 精神医療・保健・福祉、精神医学はきわめて多くの問題を抱えており、小島前理事長がこの3年間で様々な面に関して、多面的に本学会は活動し国内外を問わず社会的に発言してきました。 私はこれまでの学会の活動を継承し、展開していきたいと考えております。
 学会活動は多岐にわたり、多くの委員会が活動しています。 対応すべき課題の多さを反映して、現在、40近い委員会が活動しており、委員会数は10年前の約2倍になっています。 検討課題によっては複数の委員会にまたがり検討しなければならないことも増すと思われ、委員会間の連絡、横のつながりをより密接にするために、以下の7つの部門と部会を設け、各種委員会を位置付けたいと考えております。

  1. 学術・教育部門(学術部会、教育部会)
  2. 精神科専門医部門(専門医制度部会)
  3. 精神保健・医療・福祉部門(精神保健・医療・福祉部会、薬事部会)
  4. 法・倫理部門(法関連部会、倫理部会)
  5. 国際部門
  6. 渉外部門
  7. 庶務部門

 精神医療、精神保健の向上とよりよい社会福祉の実現のために、社会的に重い責任を自覚し、上記の部門、部会に属する委員会、そして本学会は、これまでの活動を継承しつつ活動をさらに展開していかねばと考えております。すべての部門が重要な課題を担っていますが、精神保健・医療・福祉部門では、アンチスティグマ委員会を中心としてアンチスティグマと啓蒙活動の促進にさらに力を入れ、また近年対応すべき課題が急速に増えている精神保健・医療・福祉システムに関しては、従来の委員会を精神医療・保健福祉システム委員会と精神保健に関する委員会に分け検討してまいります。法・倫理部門では、従来の法・倫理関連問題部会から倫理部会を独立させ、医療倫理と研究倫理委員会を新設し、学術・教育部門では、専門医制度の充実と精神科卒前卒後教育、特に児童精神医学、精神療法、司法精神医学の研修に関する検討が必要と考えております。また今後の課題として、診断・治療に関するガイドラインの検討も重要と思われます。ただしガイドラインの策定は重大な社会的な責任を伴うものであり、現実の精神医療・保健・福祉、精神医学に立脚し、将来の方向も視野に入れたものでなくてはならないと考えます。当事者、家族、医療従事者よりのご意見、ご要望を常に受け取り、ガイドラインを絶えず見直しうる、受け皿としての組織が不可欠と考えております。  学会の充実とともに社会的責任は増しております。会員の皆様には、よりよい精神医療・保健・福祉、精神医学のために、是非とも活発なご意見、ご議論をいただきたくお願い申し上げます。そのためには学会活動の透明性が不可欠と考えます。
 総会、評議員会、各種委員会、理事会での議論をホームページに載せ、会員の皆様にお伝えし、また自由にご意見をいただけるようホームページの整備を考えております。また会員数の増加と専門医制の定着とも関係して、今後の学会のあり方も、学術総会の性格、会場の確保、法人の問題など、検討が必要と考えております。
 会員の皆様には、ご協力、ご支援のほど、何卒宜しくお願い申し上げます。

平成21年7月
社団法人 日本精神神経学会
理事長 鹿島晴雄

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