公益社団法人 日本精神神経学会

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学会活動|Activities

ICD-11改訂作業について

更新日時:2015年3月18日

ICD改訂作業に関する本学会の取り組みとご協力のお願い

現在、ICDの改定作業が行われておりますことは、ご承知のことと存じます。 本学会に於きましても、ICD-11委員会を設置し、情報収集及び専門領域学会様との意見交換等を行ってきております。

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現在、会員各位に参加をお願いしているWHO Global Clinical Practice Network(GCPN)への登録も、お陰様で900名を超え、WHOから高く評価されています。1000名を目標としていますので、これからも、引き続き、登録をお願い申し上げます。GCNPに登録いただいた会員には、後日WHOから、さまざまなアンケート(日本語)が送られてきますので、ご協力をよろしくお願い申し上げます。

ICDの改訂に貢献し、また日本の臨床、研究および行政等に潤滑に導入するために、今後とも会員各位のご理解とご協力をよろしくお願い申し上げます。

2015年3月
日本精神神経学会
ICD-11委員会

臨床実践グローバルネットワーク(GCPN)について

ICD-11全体(「精神および行動の障害」に加え、他の疾病・障害の領域を含む)は、2017年の完成および世界保健総会による承認、2018年の施行開始を予定しています。現在、幾つかの領域の診断ガイドライン草稿が完成しつつあり、これに基づいたフィールドトライアルが、インターネット上のプラットフォームを活用して行われています。これに合わせ、臨床実践グローバルネットワーク(GCPN)への登録者を各国で募っています。

GCPNにご登録頂くと、フィールドトライアルへの参加案内が届きます。内容は、提示される症例を読み、無作為に割り当てられるICD-10もしくはICD-11の診断ガイドラインに基づいて診断してもらう、というものです。また参加完了後には、割り当てられた診断ガイドラインに関わらず、ICD-11の診断ガイドライン草稿を読むことができます。

フィールドトライアルについて

WHOは実際の臨床場面における疾病分類の有用性の向上が非常に重要であると認識しています。精神と行動の障害の診断分類システムを臨床的により有益なものへと発展させていくには、有用性、使いやすさ、そして精神障害の診断および治療に際しての臨床経験に基づいた適合度に関して、メンタルヘルスの専門家の視点を取り入れることが不可欠です。その為、改訂作業を進める中で生まれる案や概念に対するフィードバック、フィールドトライアルへの参加をお願いすることになります。
【過去行われたフィールドトライアル】ストレス関連障害、哺育・摂食障害
【現在進行中のフィールドトライアル】精神病性障害

※注意点

●2014年3月以降にGCPNにご登録された先生に、調査依頼は今回送付されておりません。 プログラムの都合上、GCPN登録者の中から送付対象者リストを作成し、このリストを用いて調査依頼メール送付、という段取りになっております。このリスト作成がかなり以前に作成されたものであるため、最近ご登録された先生に参加をお願いすることになるのは、2015年3月以降に施行開始のスタディからとなりますのでご了承ください。

●精神病性障害群については、いくつかのパートに分けてフィールドトライアルの実施が予定されております。今回依頼メールを受信されなかった先生につきましても、今後精神病性障害群に関する調査にご参加いただく機会は複数回予定されております。

●インターネットエクスプローラ(IE)における動作を保証しておりません。 本調査開始までに様々なOSおよびブラウザでの動作を試したところ、IEでの不具合が最後まで解消できませんでした。ご不便をおかけしますが、IE以外のブラウザをご使用くださいますようお願いいたします。 なおシステム上、メール内に貼られているURL(おひとりごとに異なるURLとなっています)と、参加依頼メールを受信したメールアドレスを組み合わせることで、本人確認をとっています。つまり、URLとメールアドレスが合致すれば、どの端末からでも参加自体は可能です。何らかの都合で、調査依頼を受信されたパソコンではIE以外のブラウザが使えない場合、別の端末にURLを転送して参加することもできますので、参考になさってください。

【使用言語について】

GCPNへの登録や、上述のフィールドトライアルへの参加は、すべて日本語で行えるようになっています。診断ガイドラインや症例は、すべて和訳された状態でお読み頂けます。翻訳作業は、若手精神科医の有志の先生方が中心となって取り組んでくださっています。先生方に語学面で不安を感じることなくICD-11作成に向けてご協力いただけるよう、日本精神神経学会は翻訳作業を全面的にサポートしています。

シンポジウム・センター会議予定について

来る6月に大阪で開催されるWPA regional会議では、WHOでICD-11精神と行動の障害の作成に携わっている Senior Project OfficerのGeoffrey M. Reed 先生、インターネットトライアルデータの蓄積と分析を進めているミシシッピー州立大学のJared W. Keeley先生およびクリニカルベーストライアルの副責任者であるAll India Institute of Medical SciencesのPratap Sharan先生をお招きして、ICD-11についてのシンポジウムを開く予定です。皆様ふるってご参加ください。

第111回大阪総会の会期中(2015.6.6総会終了後に予定)に、ICD-11フィールドトライアルのセンター会議を計画しています。関係者の方は、ご予定に入れておいてください。よろしくお願いいたします。

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