13-1 気分・考え・行動が異常に高まったり、異常に低下したりする病気です。
アドバイス
- 性格・努力・人間性などの問題ではないことを理解されるとよいでしょう。
- 適切な治療と療養によって回復が十分期待できます。
- 治療は薬を飲むことがポイントになると理解されるとよいでしょう。
- 日本うつ病学会の資料をご覧下さい。
説明
- 双極性障害(双極症)の症状には以下のようなものがあります。
- ①躁状態(躁エピソード):気分がひどく高まる、アイデアがたくさんわいてくる、行動が過剰になるなどの症状が出る状態です。その結果、お金をたくさん使う、運転でスピードを出しすぎる、言葉が早口になったり乱暴になったりするなどの問題を引き起こしやすくなります。
- ②軽躁状態(軽躁エピソード):躁状態ほどは目立たないものの、普段より気分が高まる、愉快になる、行動が増えるなどの症状が出る状態です。社会や家庭などで直接問題となる行動は起きません。そのためかえって「いつもより調子がよい状態」と誤解されてしまうことがあります。本人が自覚しにくいこともありますので、まわりの人から見た状態を治療者(精神科医)などに伝えることも診断や治療の手助けになります。
- ③抑うつ状態(抑うつエピソード):気分がひどく沈む、考えようとしても考えが出てこない、体が重く疲れやすいなどの症状が出る状態です。「うつ病」でも見られる症状であり、うつ状態だけに目が行くとうつ病と間違って診断されてしまうので、①や②の症状がないかどうか注意し、精神科医に伝えることも大切です。
- ④混合状態 ①~③の状態が混在する状態です。このような時は、エネルギッシュに活動したり周囲に当たり散らしたりするところが目についてしまいがちですが、実は身体はひどく疲れていたり、気分が落ち込んでいることもあります。
