公益社団法人 日本精神神経学会

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医学生・研修医の方へ|for Residents and Medical Students

サマースクール開催記録(2016年度開催報告)

更新日時:2016年9月2日

精神科に興味のある医学生(5,6年生)、初期研修医の皆様を対象に実施した「2016年度 日本精神神経学会 サマースクール」は、札幌にて48名の方にご参加いただき、盛会のうちに終了いたしました。
以下に、当日の模様を掲載しますので、ご参加いただけなかった方や、本イベントにご興味のある方など、是非ご覧ください。

「2016年度 日本精神神経学会 サマースクール」実施報告

開催日時

2016年8月4日(木)~8月5日(金)

会場

ニューオータニイン札幌

プログラム

【Day 1】

・13:30-13:40 理事長挨拶

・13:40-14:40 「DSM-5と精神医学」

 武田 雅俊 先生(日本精神神経学会理事長、藍野大学学長、大阪大学名誉教授)

サマースクールは武田先生による開催のご挨拶、およびDSM-5についてのご講演からスタートしました。武田先生ご自身の経験から、若い世代の方へのメッセージもお贈り頂きました。終了後に参加者よりたくさんのご質問も頂き、参加者の方々の熱意も窺えました。  

 

・14:30-15:00 「北海道大学精神医学教室の取り組みについて」

 賀古 勇輝 先生(北海道大学病院 精神科神経科)

北海道大学で行われている研修プログラムについてご紹介頂きました。 豊富な症例と多くのメディカルスタッフを揃えている北海道大学ならではの研修について、お話し頂きました。  

 

15:15-16:45 「精神療法を行う前に」
 内海 健 先生(東京藝術大学保健管理センター)

医師と患者の関係が治療に大きな影響を与える精神科臨床。精神科を志す人に知っておいてほしい教養的な部分について、内海先生よりご講演頂きました。

 

17:00-18:30 「精神療法的面接について」

 成田 善弘 先生(成田心理療法研究室)

成田先生からは、医師と患者の治療における信頼関係の構築のあり方について、ご自身がされた具体的な面接場面などをお話いただきながら、ご講演いただきました。

18:40-20:00 ワークショップ「体験を通して学ぶ精神医学」

認定NPO日本若手精神科医の会(JYPO) 多職種連携・教育委員会

相手の話を聞くとはどのようなことなのかを参加者の方々に体験して頂きました。わざと相手に関心を示さず話を聞く「非傾聴モード」が与える印象や感情を、模擬演習を通して疑似体験をしました。また、「ささやき体験」を通して、「幻聴」があるというのはどんな感じなのか、「幻聴」がある状態で会話をするというのはどんな感じなのか、疑似体験しました。

 

・20:00- 懇親会

演者の先生、ワークショップを開催いただいた日本若手精神科医の会(JYPO)の先生方、翌日の見学施設の先生方にもご参加頂き、参加者との懇親会を開催しました。積極的に演者の先生方に話しかけ、普段感じている疑問を質問したり、参加者同士も積極的に交流を深めたり、終始活気溢れる懇親会となりました。

 

【Day 2】

・ 午前中 施設見学

大学・総合病院・単科精神科病院・クリニック・行政施設など、北海道内の精神医療を支える14の施設様に協力をいただき、施設見学をさせていただきました。実際の臨床現場を見学することで、参加者の方から「医学がどのように医療に活かされているのか、臨床現場の先生から説明を受けて感銘を受けた」「臨床現場を見学させていただき、精神科医として日々何をしているのかのイメージが付いた」などと好評を頂いております。また、一緒に見学を行うことで、参加者の方同士の交流も深まりました。

 

・13:00-15:30 ワークショップ「精神科医としてのキャリアパス」

座長:長 徹二 先生・堀之内 徹 先生(JYPO)
講演:久住 一郎 先生(北海道大学精神医学分野教授)
   小林 理子 先生(医療法人社団林下病院 理事・医師)
   小原 圭司 先生(島根県心と体の相談センター所長)
   池田 俊一郎 先生(関西医科大学 精神神経科助教・JYPO)
   加藤 秀一 先生(神奈川県立精神医療センター地域連携室室長 JYPO)
 

卒後10年、20年、30年、そして女性医師と様々なキャリアをお持ちの先生方に「精神科医としてのキャリアパス」についてご講演を頂きました。先生方が医師となってからの10年間を振り返り、「精神科医というワーク、ご自身のライフについてお話しいただきました。
また、未来に向かって、先生方ご自身が今後10年間で何に取り組むか、10年後にどんな精神科医でありたいか、お話しいただきました。
先生方の発表後、参加者の方々にもご自身のキャリアについてグループで話し合い、共有しました。最後に各グループ代表より、「10年後自分はどうなっていたいか」「どんな精神科医を目指したいか」について 発表をいただきました。「日本の精神科」の将来について熱く語る参加者もいらっしゃいました。

・15:30-15:40 閉会のご挨拶

参加者から代表者1名に、北海道大学の久住一郎先生より修了証の授与を行いました。

 

参加者の声

・日常の診療において意識すべきポイントが、見直すべきところがたくさんあるのに気付きました。
・ワークショップなどを通じ、他の参加者の方と仲良くなることができました。そのおかげでいろいろなことを話、研修をより充実したものにできました。
・非常に有意義なお話がきけてよかったです。まだ、学生なのですが研修医となった来年以降も参加したいです。

本件に関するお問い合わせ

日本精神神経学会 サマースクール実行委員会事務局
summer@jspn.or.jp

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