研修施設認定と指導医認定をめぐるQ&A (第3版 H23.11.24)

専門医制度委員会 資格・研修施設認定委員会

2.研修施設

Q: 平成23年6月末までの研修施設の更新手続きができず認定が失効したが、どうすればよいか。

A: 平成23年(2011年)3月末日で研修施設の認定が終了した施設の更新については、学会事務所の移転や震災の影響もあって、大変に更新の手続きの案内が遅れましたことをお詫び申し上げます。更新手続き締め切りを平成23年6月末日で実施しましたが、今回の更新手続きを失念され、認定が失効となった施設も少なくありません。ただし、12月31日までに研修施設認定審査申請書(様式2)を提出された施設について、研修施設の要件について審査した上で7月1日に遡って認定することにしております。お忘れなく手続きを行ってください。(被災地県につきましては別途ご案内いたしております。)


Q: 研修施設の認定を受けたが、指導医数が不足していると研修施設認定は取り消されるのか?

A: 研修施設として認定されるには、指導医の存在が必須です。単科精神科病院では指導医は2人以上、その他の施設は1人が必要です(細則第16条参照)。指導医を欠くに至った場合には研修施設の認定は取り消されます。指導医など研修施設に必須の要件に変化があった場合には、6ヶ月以内に届け出ると共に、その問題の解消のための措置をとらなければなりません。研修施設の要件を欠いたままでは、専門医制研修医のせっかくの研修が、研修歴として認定されなくなる可能性もあるのでご注意下さい。


Q: 研修施設に認定されたが、研修医の指導をはじめるには何をしたらよいか。

A: まず、日本精神神経学会から研修手帳(1部3,000 円)を購入してください(URL: http://www.jspn.or.jp/ 学会ホームページから購入申込書をダウンロード。 購入費用の負担は研修医か研修施設かは、個々に決めてください)。研修医は研修開始してから3か月以内に(研修開始日は届け出日から最大3か月しか遡れません)研修手帳に添付されている研修開始届けを提出します。また日本精神神経学会への入会は要件となっていますので、必ず入会手続きを行って下さい。
院内に指導医が複数の場合には、指導責任者を一人決めます。
精神科専門医制度規則施行細則第26条には「指導責任者は、所属研修施設における指導医の指導と監督、研修プログラムの作成、研修修了の認定、その他必要な業務を行う。」とあり、第28条には「研修施設の指導責任者は、研修施設長の責任において、研修の実情について、年一回、様式4の書類(研修実績報告書)により専門医制度委員会に報告するものとする。」となっています。また、第27条には「研修施設長は、次の各号に掲げる業務を行う。 (1) 研修医の受け入れ、(2) 研修修了証の発行、(3) 研修の実情についての専門医制度委員会への報告(研修実績報告書)、 (4) その他必要な業務」と規定されています。年度末に提出する研修実績報告書には研修プログラムを添付することが求められています。
したがって、指導責任者は、研修施設の指導医によって行われた症例や研修事項の研修の評価にもとづいて、研修手帳の事項毎に研修修了の認定を行います。
研修の認定は、同じ研修施設で1年以上研修する場合には、年度末を区切りとするなど、適切な区切りの時期に修了認定を行ってください。研修医が別の施設に移る場合は、移る前にそれまでの研修で修了と認定できる事項について評価・認定を行ってください。
また研修施設長および指導責任者は、研修環境の整備に心がける必要があります。研修環境は次項に述べるとおりです。
なお、研修施設認定を更新された施設は平成22年度評議員会・総会で決議された更新料2万円の納付が必要です。


Q: 研修施設に必要な研修環境が、7項目の共通基準として設けられているが、この基準はすべて充足しないといけないのか、例えばどの程度図書はあればよいのか?

A: 参考:研修施設認定基準の共通事項(細則より)
(1) 研修プログラムがあること。
(2) 第23条に規定する指導医がおり、なおかつそのなかから指導責任者を置くこと。また、指導医は所定の指導医講習会に参加していること。
(3)基本的知識について講義があること。
(4)実習検討会、症例検討会、ケーススーパービジョン(外来症例も含む)が行われていること。
(5)診療科スタッフ会議に研修医も参加できること。
(6)学会・講習会への研修医の出席が保障されていること。
(7)研修に必要な図書が整備されていること。

現在個々について、厳密な基準は設けておりません。(1)、(2)は精神科専門医制度の研修施設として研修手帳に沿った研修プログラム(部分的プログラムも含む)をもち実施できることは必須ですし、日本精神神経学会の専門医制度による研修施設ですから(6)の学会・講習会参加を認めていない施設が要件を欠くことは明らかです。 また、医師免許取得後3年目以降の専門医制研修医ですから、(5)の診療会議に参加できないことは通常考えられません。したがって、以上の(1)、(2)、(5)、(6)は必須事項です。(3)基本的知識についての講義、(4)ケースについての指導、は施設によって現状は濃淡あると思いますが、これを欠く施設は認定されませんので、必ず実施するようにしていただきたいと思います。 日本専門医制認定機構におけるヒアリングで、日本精神神経学会専門医制は非常によくやっているという全体的評価を受けましたが、研修施設の質的な面の強化の要望がありました。 また、平成23年度には日本専門医制認定機構は、今後2年間掛けて、すべての研修施設への立ち入り調査を実施する計画を立てています。研修プログラムの策定や実施状況、指導医、研修環境の整備などが調査対象になるとおもわれます。専門医制度委員会としましても、この点を今後重視していく予定ですので、研修施設におかれましても自発的なご努力をお願いしたいと存じます。 なお、(7)研修に必要な図書については、絶対的な基準はありませんが、精神科関係の和雑誌が1つもないとか診療に必須な基本的書物が揃っていないというのは、条件を満たしているとはいえません(本学会の精神神経学雑誌は当然あるはずですから、他に1誌購読されると最低2誌にはなるはずです)。 専門医制度委員会として、現在指定する図書はありませんが、卒後研修委員会から今後推薦図書リストが提示される予定ですので、参考にしていただき、各研修施設のご判断で、研修に必要十分な精神科の書籍、和雑誌2誌以上を含む図書をお揃えいただきたいと思います。 (4)の実習検討会、症例検討会、ケーススーパービジョン(個別症例指導)は研修の基本的な形態ですから、指導医の標準的な指導形態・内容になります。 従ってこれを欠くことは研修施設として望ましくありません。


Q: 研修施設認定審査申請書のうち、①ケーススーパービジョンとは何か、申請書にはどう書くのか、④診療会議とは何かについて

A: ①指導医による症例の治療に関する個別の指導が実際に有るか否かを問うています。
専門医制研修医の診察に同席しての指導する場合もあれば、カルテにもとづく指導や折々の研修医からの相談に対する指導もあると思います。指導形態は様々ですが、研修医が担当する症例に関しての個別指導を意味しています。症例報告は、研修手帳にレポートとして添付し提出するもののことをさしております。F7精神遅滞の症例はもちろん研修の中で症例として扱われます。④診療会議は、科全体または病棟または外来等の診療や相談のユニット毎にもたれる診療活動等のための医師のみまたは他職種を含む会議を指しています。


Q: 研修施設の認定を受けたが、その後申請時と看護師数や医師数が変わった。指導医認定を受けた医師が1人大学の医局に戻った。看護師が多数辞めて看護基準が20:1から大幅に低下した。こういう場合、何をしたらよいのか?

A: 細則第20条には、「研修施設は、第18条により申請をした事項に変更があったときは、変更のあった時以後6ヶ月以内に専門医制度委員会に届出なければならない。」となっておりますので、研修施設認定申請書に、報告年月日、施設名、施設長=記載者名、連絡先を記入し、以下変更事項のみを朱で記入して提出下さい。
もし変更事項が、研修施設認定に明らかに関わる事項の場合(例えば指導医がいなくなったなど)には、研修施設の認定は取り消されます。  施設長および研修指導責任者は、研修施設の要件の充足・確保に、日頃からご配慮いただくようお願いします。


Q: ところで、研修施設の認定基準に関して、①常勤医師換算は精神科医に限定されるのか?②常勤医師換算で、担当患者数 48名以下の基準と、③看護基準について具体的に説明してほしい。

A: ①常勤医としており精神科医とはしていません。②受け持ち入院患者数(定床×年間平均稼働率/平均常勤医数)のことです。 ③病棟単位ではいろいろな機能分化があり、看護師数の基準も異なりますので、病院全体として20:1(旧表現4:1)としています。 仮にその基準を満たしていなくても、それを補う特色ある研修プログラムの実施が可能と認定された場合には、研修施設として認定される場合があります。


Q: 総合病院で、混合病棟の中から「精神科の病床」をもらって入院治療(精神保健福祉法による入院ではない)を行っている。施設申請にあたって、このような病床は精神科病床に該当するか?

A: その病床の種別はその医療施設の届け出によって決まります。 施設が精神科標榜の届け出を行っていれば、精神科病床の有無に関わらず、研修施設になりうる可能性があります。 申請された施設のうち、研修施設として認定されるのは、指導医がおり、専門医制研修ガイドラインに沿った研修が仮に部分的であっても可能であると判断された施設です。


Q: クリニックの場合、研修施設の申請は可能か。

A: 研修施設申請は各施設の意志でお決めいただくことですが、クリニックでも病院等の研修施設のプログラムを分担するなどして研修指導を行うことができます。 この場合、研修病院などのプログラムに明示されなければなりませんし、認定された指導医がクリニックにいなければなりません。もちろん、専門医取得予定の研修医がクリニックでの経験を積むために、クリニック勤務を希望する場合もあると思われます。


Q: 研修施設として、児童相談所は該当するか(児童相談所にも精神科医が配置されている)。

A: 日本精神神経学会専門医制度研修施設として申請できる施設類型の3つ目に該当し、申請が可能です。申請時に指導医が一人以上必要であり、研修ガイドラインに沿ったプログラムが実施可能と判断された施設が研修施設として認定されることになります。


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